RACE REPORT

SUPER FORMULA

第8戦 スポーツランドSUGO

第8戦(8月8日・曇り/ドライ)

予選レポート

年1回の東北大会に挑むKONDO RACING、予選はそれぞれに苦しい戦いに

2026年の全日本スーパーフォーミュラ選手権も後半戦に突入。第8戦の舞台は東北随一のサーキット、スポーツランドSUGOだ。この週末、日本列島には3つの台風が接近していたが、公式予選日のSUGOは灼けつくような日差しが降り注ぎ、午前9時30分からのフリープラクティスは気温28度、路面温度35度という高いコンディションでスタート。セッション終了時点ではそれぞれ34度、53度まで上昇した。SUGOはコース長の短さや複合的なコーナーが続くそのレイアウトからアクシデントが起きやすいコースだが、このフリープラクティスでは合計3度の赤旗中断が発生。KONDO RACINGの2人、ルーク・ブラウニング選手と笹原右京選手だけでなく、大半のドライバーが予選に向けて満足の行くシミュレーションを完遂することなく、本番に臨むこととなった。なお、ブラウニング選手はアタックラップのSPコーナーで挙動を乱してしまいスピン。ガードレールにマシンのリヤからヒットしてしまった。左リヤの足回りにダメージを受けたが、チームはピットウォークなどの時間も使って懸命に修復、無事に公式予選を迎えることができたのだった。

公式予選最初のセッションとなるQ1のA組には、笹原選手が出走。これまで悩まされていた振動はフリープラクティスでは解消されたという4号車は、Q1セッションの開始と同時にコースへ入り、1分7秒台のタイムを記録してからピットイン。タイヤを履き替え、ウォームアップを経てアタックに臨んだ。計測6周目のアタックタイムは1分6秒691。笹原選手は計測2周目のタイムから0.5秒ほど自己ベストタイムを縮めたが、暫定7番手でQ2進出圏内には届かず、最終的には11番手で予選を終えることに。一方、フリープラクティス終盤でのアクシデントから修復が完了した3号車はQ1のB組に出走。ブラウニング選手はアウトラップからそのままピットに戻り、やや長いウェイティングを挟んでアタックへ。マークした1分6秒417はセッションのトップタイムとは約1秒差。フリープラクティスではトップとの差は0.5秒ほどだったことを考えるとやや苦しい結果で、セッション11位。ここで予選を終えることとなった。最終結果は、ブラウニング選手が21位、笹原選手が22位。今回も予選のQ1突破が大きな壁として立ちはだかる形になったが、SUGOは戦略によっては大幅なポジションアップも目指せるサーキット。決勝レースでは2台そろってのポジションアップを目指す。

予選結果

Pos. No. TEAM DRIVER Q1 Q2 Q3
1 16 AUTOBACS MUGEN 野尻智紀 1’05.412 1’04.864
1’05.226
2 6 DOCOMO DANDELION M6Y 太田格之進 1’05.354 1’04.896
1’04.994
3 65 PONOS NAKAJIMA RACING イゴール・オオムラ・フラガ 1’05.625 1’05.137
1’05.196
21 3 REALIZE Corporation KONDO ルーク・ブラウニング 1’06.417
22 4 REALIZE Corporation KONDO 笹原右京 1’06.691

参加台数:24台 出走台数:24台
Q1A Start : 14:20:00 Finish : 14:30:00 / Q1B Start : 14:35:00 Finish : 14:45:00
Q2 Start : 14:55:00 Finish : 15:05:00
Q3 Start : 15:15:00 Finish : 15:22:00

近藤監督のコメント

近藤監督 PHOTO

ルークの方は、予選の際に少し乗りにくそうなクルマになっている印象でした。クラッシュからチームが一生懸命クルマを直して予選に間に合いましたが、何かしらのダメージが残っていたのかもしれません。ルークも、メインで3号車を引っ張っていってくれているエンジニアのエドもSUGOは初挑戦。もちろんこれまで積み上げてきたデータも材料にして初めてのサーキットに臨んでいますが、セッションの組み立て方などは、やはり経験値というものも少なからず影響するのでしょう。午前中のフリープラクティスではロングランのチェックもしていましたから、明日の決勝レースは楽しみです。SUGOはオーバーテイクが難しいサーキットですが、ペースが良ければ抜くポイントはありますし、戦略も立てやすくなる。いろいろなパターンを考えていきたいですね。笹原は、ずっと悩まされてきた振動については解消したようです。あとはここから、ペースを上げていくだけ。4号車に関しては少し体制も変えたので、それがうまくはまればと思っています。

3号車 ルーク・ブラウニング選手のコメント

ルーク・ブラウニング PHOTO

フリープラクティスでは他のマシンを避けようとしたときにコースをはみ出してしまったり、アタックシミュレーションでスピンしてしまったりと、いい流れではありませんでした。スピンしてコースオフした時にマシンをガードレールにヒットさせてしまいましたが、チームは素晴らしい仕事で予選に間に合わせてくれて感謝しています。ただ、完全には修理されていないかもしれません。隠れたダメージがあるかもしれないので、明日の決勝までにもう一度マシンを見直してもらい、自分たちが目指す状態に完全に戻れることを願っています。

4号車 笹原右京のコメント

笹原右京 PHOTO

フリープラクティスでは、これまで出ていた振動は出なくなりました。予選では少し感じましたが、それはおそらくセットアップの関係だったと思います。走るのが厳しいというレベルからは脱したので、それは良かったと思います。ただ次の段階として、まだタイヤをちゃんと使える状態にクルマを持っていけていないので、今はそこに関して突き詰めている状況です。これを解決しないことには前に進めないですが、僕たちからしてみれば、今まで100悩んでいたところが70まで減ったという感じで、問題点は少しずつ解消しているのは明らかです。周りに比べてステップが小さいのは悔しいですが、着実に前に進んでいきたいと思っています。

3号車 エド・リーガンエンジニアのコメント

SUGOは初めてチャレンジするコースですが、高低差が大きく、非常に面白いサーキットという印象です。フリープラクティスは途中まで順調に進んでいて、マシンの状態にも満足していたのですが、最後の予選シミュレーションでアクシデントが起きてしまい、マシンにダメージを負ってしまいました。メカニックたちは予選に間に合うように修理してくれましたが、まだ不具合が残っているようです。決勝レースは後方からのスタートになりますが、これまでも同じように後方スタートから、ルークがタイヤのマネジメントをうまくやってくれたおかげで大きくポジションを上げたレースをしています。明日も同じようにできればと考えています。

4号車 米林慎一エンジニアのコメント

前回大会までずっと悩んできた振動に関しては解消されたと考えています。解決したと言っていいかどうかはまだ断定できない状況ですが、走行を止めるほどだった症状がなくなったことは、少しは前に進んだと考えていいと思っています。ただ、富士大会でもそうでしたが、タイヤを作動領域まで持って行くことができておらず、ちゃんと作動させられていないところは変わらず課題として残っています。どうすれば、ドライバーの思っているようなクルマになるのか、彼の言葉と我々の想像との間にまだ少しずれがあるように思うので、クルマ作りと合わせ、さらにコミュニケーションを取っていかないといけないと感じています。

第8戦(8月9日・雲り/ドライ)

決勝レポート

ルーク・ブラウニング選手が入賞まであと一歩の11位まで追い上げる

公式予選が行われた前日は強い真夏の日差しが降り注いだスポーツランドSUGOだが、一夜明けた決勝日は薄い雲が直射日光を遮り、いくらかは過ごしやすい陽気になった。最初の走行セッションは午前9時30分からのフリープラクティス。公式予選では、クラッシュの影響が残っていたような違和感を抱えながらの走行となったルーク・ブラウニング選手は、このプラクティスも走り出してからすぐにピットに戻るとセットアップを変更。その後は連続周回を重ね、最終的にはトップに0.096秒差の3番手タイムをマークしてセッションを終えた。笹原選手は21番手ながら、これまでの走行では得られなかった好感触をつかみ、期待をもって決勝に挑んだ。

決勝レースのスタートが近づくにつれて、徐々に雲が厚くなり、コースの一部では雨も確認されたが、路面を濡らすほどではなく、ドライコンディションで51周の決勝レースがスタートした。ブラウニング選手は今回も抜群のスタートで1台をかわしたが、ヘアピンまでの混戦の中で1台に先行され、オープニングラップを予選順位通りの21番手で消化する。序盤は20番手を走るライバルを攻略しきれずにいたが、13周目に入ったホームストレートでこれをパスした。ピットウィンドウも開き、上位陣が早めのピット作業を選びコースを離れていくにつれ、ブラウニング選手の見た目上のポジションは徐々に浮上。周りの状況を確認しながら、チームはピットインのタイミングを探っていた。そんななか、先頭が27周目を走行中にSPコーナーとレインボーコーナーでそれぞれアクシデントが発生。コース上は黄旗が提示されるが、セーフティカー(SC)が入ると予測したチームはこのタイミングでのピット作業を決断し、ブラウニング選手を呼び戻した。同じタイミングでピットインを選んだチームも多く、大半が作業を終え順位が整理されたところでは、ブラウニング選手は13番手に。35周を終えてSCがコースから離れ再スタートが切られると、接近戦の中で前の1台をかわしたブラウニング選手は12番手に、終盤にはさらに1台が1コーナーでコースオフしたことから11番手までポジションアップする。ポイント獲得圏内の10番手を目指し、オーバーテイクシステムを使いながら1秒を切る差まで前に詰め寄るブラウニング選手だが、抜きどころの少ないSUGOで決定的なチャンスを作り出すことはできず、51周の チェッカーを迎えた。わずか0.2秒、ポイント獲得には届かなかったが、21番グリッドから10ポジションと大幅に順位を上げ、決勝レースでの力強さを示した。

22番グリッドからスタートした笹原選手は、フリープラクティスでの手応えからさらにマシンをアジャストして決勝に臨んだが、マシンのバランスが崩れてしまったかペースが上がらず苦戦。27周を終えたところでは、多重アクシデントからSCが出ることを見越してブラウニング選手と同じタイミングでピットインを決断。この時点でブラウニング選手とのギャップが広がっていたことから、同じ周回でのピット作業も可能だという判断だった。ピットロードでのウェイティングもなく、スムーズにピットに戻ってきた笹原選手だったが、タイヤ交換にやや手間取りタイムロス。さらに、ここでタイヤがしっかりとはまっていなかったことから、ピットロードの出口付近でマシンを停めることに。フリープラクティスの手応えから、決勝での挽回を期待して臨んだ一戦だったが、ここでマシンを降りることになった。

決勝結果

Pos. No. TEAM DRIVER TIME/DIFF LAPS Best Time
1 14 NTT docomo Business ROOKIE 福住仁嶺 1:05’17.129 51 1’06.893
2 1 TEAM MUGEN AUTOBACS 岩佐歩夢 0.505 51 1’06.996
3 65 AUTOBACS MUGEN イゴール・オオムラ・フラガ 0.939 51 1’06.693
11 3 REALIZE Corporation KONDO ルーク・ブラウニング 14.446 51 1’07.366
4 REALIZE Corporation KONDO 笹原右京 24 Laps 25 1’08.569

参加台数:24台 出走台数:24台 完走台数:21台
規定周回数 50Laps

FASTEST LAP

No. TEAM LAPTIME
65 PONOS NAKAJIMA RACING SF23 1’06.693 (50/51周目, 193.595km/h)

近藤監督のコメント

近藤監督 PHOTO

ルークはペースが良かっただけに、予選でパフォーマンスが出せなかったことが本当に悔やまれます。SUGOはタイトなコースなので、いつも以上に厳しい戦いになることは予想できていましたから、あそこできちんと走れなかったことが痛かったです。笹原に関しては、申し訳ないことをしました。SC中のタイヤ交換なので慌てる必要はなく、着実な作業をしなければならなかった。朝のフリープラクティスで少し兆しが見えていたので、決勝中のペースは非常に残念でしたがしっかりと走り切って1つでも多くのことを得たかったところでした。次の富士大会までは少し長めのインターバルになるので、データをしっかりと分析して、前に進むしかない。次戦に賭ける思いで頑張っていきます。

3号車 ルーク・ブラウニング選手のコメント

ルーク・ブラウニング PHOTO

今日のクルマは非常に速いペースを持っていました。残念なのは、やはりスタートポジションです。今回、あの位置からポイント獲得まであと少しのところまで上がっていけたのですから、もっと前からスタートできればいい戦いができたと思います。こういった走りができたことに、チームに感謝しています。初めて走るサーキットで、予選や決勝に向けた走行機会はプラクティスがそれぞれ1回だけなので、非常に難しいレースウィークでした。次戦は再び富士スピードウェイでのレースなので、前回以上の走りができるよう準備していきます。

4号車 笹原右京のコメント

笹原右京 PHOTO

今日のフリープラクティスでは、僕たちはある程度周回数をこなしたユーズドタイヤでチェックランをしていたのですが、クルマの感触は非常に良かったです。ただ、決勝に向けてもう一歩踏み込んでみたのですが、それは良くなかったかもしれません。最終的にはタイヤがしっかりとはまっておらず、マシンを停めることになりました。走り続けたときにパフォーマンスや感触がどう変化していくのか、続きが見たかったなという思いはありますが、いい部分を見つけられたことはポジティブにとらえています。少しずつ、やってきていることが積み重ねになってきている感じもあるので、残りは4戦と少なくなりましたが、引き続き一歩ずつ進んでいきたいです。

3号車 エド・リーガンエンジニアのコメント

昨日はフリープラクティスでマシンを壊してしまい、修復はできたものの細かい調整が完璧ではなかったと思います。決勝に向けてはそのアジャストはしてきたので、マシンの速さには自信がありましたし、実際に今日のフリープラクティスのリザルトは非常に良かったです。ただ、やはり21番手からではポイント圏内に上がるのも厳しい状況でした。結果は11位と、あと一歩でトップ10に入れたので、昨日のことが悔やまれます。レースでの力は示すことができたので、予選のパフォーマンスを上げられるよう、次戦に臨みたいと思います。

4号車 米林慎一エンジニアのコメント

タイヤが作動しないという点について悩んだ予選日でしたが、今朝のフリープラクティスではいくらか状況が改善しました。ただ、決勝に向けて笹原選手と話し合い、選んだセットがいい方向には働かず、苦しい状態になってしまいました。課題は明確ですが、それを解消・改善するためにどうすればいいのか、みんなで出した知恵をまとめていくのは非常に難しい作業です。それでも見えてきたものを頼りに、少しでも前進できるよう積み重ねていきたいと思います。

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